森岡研究室

明治大学総合数理学部ネットワークデザイン学科

インタビュー
2020.08.28

未知のリアルワールドを行く!自律移動ロボットの研究とは?|明治大学森岡一幸教授インタビュー【前編】

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今回は明治大学総合数理学部ネットワークデザイン学科の森岡一幸教授にオンラインでお話を伺ってきました。


主な研究テーマは「自律移動ロボット」「センサーネットワーク」です。


自律移動ロボットの面白さや難しさ、ロボット以外の研究など、研究室で扱っている研究テーマについて幅広くお話いただきました。森岡研究室の魅力を前編後編の2回に分けてお伝えします!


自律移動ロボットの研究とは?

まず初めに研究テーマを教えていただけますか。


森岡

いろんなテーマがあるんですが、研究室の中での一番大きな研究テーマは自律移動ロボットです。


自律移動ロボット?



森岡

このような車輪型の移動ロボットを屋外や屋内の公共空間で自律走行させるための制御や認識についての研究ですね。


自律ということは、人間が操作しなくても勝手に動いてくれるということですか?


森岡

そうですね。最初のプログラムぐらいは実行しますが、あとはもう人の手は離れて自律走行します。


毎年移動ロボットの大会でつくばチャレンジっていうのがあるんですけど、そういうのに毎年参加していて、それが研究室の活動の中でも大きな話ですね。


どのような大会なんでしょうか?


森岡

市役所の周りや駅の構内のような、人が沢山いるような環境で移動ロボットを1kmとか2kmくらい自律走行させて、目標地まで到達させるというような課題に取り組むんです。


まあNHKのロボコンみたいなものなんですが、それよりはテーマとしての難易度は高いとは思います。いろんな大学や研究所、企業なんかが参加しているような大会ですね。


公共空間で自律走行となるとかなり難しそう……。


森岡

あとは、機械学習画像認識の研究ですね。
これも移動ロボットとセットのようなものですが、機械学習で移動ロボットの行動を学習して制御するっていうような話です。


他にはロボットを呼び出したり動かしたりするようなアプリも作ったりしていますね。
まあこれは研究と言っていいか分かりませんが、4年生の卒業研究のテーマとしてそのようなこともやっています。


単に移動ロボットを動かすだけでなく、それに関わるいろんなテーマがあるんですね!



リアルワールドを自律走行する難しさと面白さ

自律移動というと難しそうなイメージがあるんですが、実際はどうなんでしょうか?


森岡

リアルワールド(現実世界)だと突拍子もないことが起きることは当然あるんですけど、そういうのはいっぱい実験して潰した状態で大会には出るので、そこそこ走るんです。


ただあんまりそういうつまらないルール、この場所ではこうする、あの場所ではこうする、みたいなルールがいっぱいあっても全然面白くない。
なので最初から未知の環境に行っても走らせられるようにしたいなっていうのは研究室の目標としてはありますね。


未知の環境……。
どのようにアプローチしていくんですか?


森岡

今だと三次元のセンサーもいっぱいあるので、三次元の環境地図を作ってその中で自分の位置を認識してっていうことをやるチームの方が圧倒的に多いと思います。


そこをうちの研究室では、なるべく地図を作らなくても、いきなりポンッて持っていっても走れるようにしたいよね、ということを考えていて。
例えば、深層強化学習を用いた自律走行なんかに取り組んでいます。


深層強化学習?


森岡

数年前から流行っていますが、ブロック崩しとかのテレビゲームで人よりも高いスコアを取れるように行動を学習するようなものですね。
まあそれと同じような事をリアルワールドでやろうと。


なるほど。地図がなくても走れるんですか?


森岡

やっぱり地図持って走る方が今は断然走りやすいから、その水準に達しているというわけではないんですが、ただ走らなくもないです。1kmぐらいは余裕で走りますね。
チャレンジングなことやってる割には走ってる方ではあるかなという気がしますね。


実際に走っている姿を見ると感動しそうです!


森岡

それは本当にそうですね。
移動ロボットが一般の屋外や屋内の環境で自分の意図した通りに走ると感動しますね。


学生が作ったものが動いているのを見るだけでも単純にすごいなって思いますし、おそらく学生自身の達成感はかなりあると思います。


面白そうですね!


森岡

ただ動かないと本当つまんないんですよ(笑)。
プログラムを上手く作って、「これで大丈夫だ!」って思っても結局ネジ一本取れててどっかショートして……ってこともあるので。


それも含めてこういう実体験をベースに何かやるっていうのは価値があるんじゃないかなって思いますね。数学の問題を解いてうまくできたっていう面白さもあるんですけど、現実世界で動かすとそれがより増幅される感じです。



ロボット以外の研究テーマも!

ロボット以外の研究もされているのでしょうか?


森岡

こちらからテーマを与えるのも嫌なので、「何かやりたいことない?」っていう話は基本的に必ずするようにはしていてるんですが、そうするとロボット以外のテーマなんかもやっていたりするんです。


詳しく聞かせてください。


森岡

ロボットにはいろんなセンサーとか画像認識とかがあるので、それを人間や生物の行動などの測定に応用するようなものですね。


例えば、視線がわかる眼鏡みたいものを付けて、目線がある程度保てると姿勢が良くなるので、人間の姿勢を無意識に改善して、走るフォームを安定化させてランニングの効果が上がるようにしようというものとか。


ロボットで使われている技術を他のことに応用するんですね!


森岡

あとは最近の研究だと、電動キックボードっていうのがあるんですけど、その行動や操作を測定して、安全に走るにはどうすれば良いかっていうような研究もやっていますね。



ダンゴムシの研究まで!?


森岡

あとこれは本当におまけみたいな話なんですが、ダンゴムシの行動を自動で測定するシステムを作りたいっていう学生がいて、そのような研究テーマもあります。


ダンゴムシ!?


森岡

信州大学の森山徹先生という方がダンゴムシに心はあるのかっていう研究をされているんですが、そういう方がダンゴムシの移動する様子を観測するために迷路みたいなものを作って逃げられないように手で何時間もずっと動かして測定してたみたいなんですよ。


それを全部上からカメラで撮って自動で動かすシステムを作って、人がやる以上の測定が簡単にできるようになったというものですね。


これまでのお話と全然違うように聞こえますが、繋がる部分もあるのでしょうか?


森岡

画像認識やモーターで制御するというところは同じかなっていうくらいですね。


学生がやりたいって言うので、よく分かんないけどまあいいよって(笑)。
移動ロボット用にカメラを付けて人を計測するのに使っていたモーターがあったんですけど、しょうがないからこれ使っていいよって言って、ダンゴムシの迷路を回すようなものに作り変えて。


なるほど(笑)。
でも学生がやりたい研究ができるのはいいですね。


森岡

移動ロボット全然関係ないし、意味わかんないと思います(笑)。


でも大規模にダンゴムシの行動データを分析できるようになったっていうのはすごく意味があることで、僕は専門ではないので分からない部分もありますが、認知科学や動物行動学の研究者の人たちに色々話を聞きながら一緒にやっていますね。


意外な分野に広がっていくのが面白いですね。


森岡

本当に違う研究って感じじゃなくて、プログラムを流用できたり結構共通のこともあったっていうが面白いですね。
研究室の中のテーマとしては非常に良かったと思います。


最初はどうなることかと思いましたけど、やればなんとかなるんだなと。何より学生自身が立派でした。



インタビューは後編に続きます。

ロボットが自律的に活動する社会を目指す|明治大学森岡一幸教授インタビュー【後編】


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